【二俣城址】
二俣城(ふたまたじょう)は、浜松市天竜区二俣町二俣にある連郭式山城で標高は90m、比高は40mの天然の要塞で、国の史跡にもなっています。別名は蜷原城とも言いますが、天竜川と二俣川との合流点である二俣にあり、信濃から遠州平野に入る入口で、戦略上も重要な拠点でした。今川家に属していた土地の豪族・二俣氏によって築かれたといわれ、徳川・武田両氏の攻防の舞台となった要塞です。また、徳川家康公の嫡男信康公の悲劇の舞台として広く知られています。
城の北から西にかけて流れているのが天竜川です。二俣城は天竜川と二俣川の2つの川に挟まれた場所に位置しています。
二俣城址のメインとなる入口です。近くには堀切の跡も見られます。ここから本丸まで約200mです。
【二の丸】
本丸の南側には二の丸が広がり、枡形門跡を見ることができます。二の丸の先は蔵屋敷、南曲輪と続き、それぞれの間には堀切が設けられていました。他にも随所に土塁や堀跡を見ることができます。また、二の丸には城山稲荷神社が、北曲輪には旭ヶ丘神社が建立されています。
【清瀧寺】
本来なら徳川家康公の嫡男として二代将軍になっていたかもしれない信康公を祀る墓が、二俣城址近隣の清瀧寺にあります。信康公を供養するために家康公により建立された寺であり、清瀧寺の名を与えたのも家康公との事です。
この寺の本堂へ向う坂の途中には池があり、その池に水が滝のように落ちています。この水は、裏山から湧き出た水で、未だに枯れたことがないといいます。織田信長に謀反の疑いをかけられ自害した、信康公の涙が流れ続けているのかもしれないとの事です。
毎年11月上旬の天竜産業観光まつりでは、信康公をしのぶ「信康武者行列」で地元高校生が扮した信康公と正妻の徳姫を一目見ようと、商店街は多くの来場者でにぎわいます。
<二俣城址のご案内> | |
場所(住所) | 静岡県浜松市天竜区二俣 |
交通アクセス | 遠鉄電車・天竜浜名湖鉄道「西鹿島駅」より山東方面行きバスで約10分、「城下通」下車、徒歩15分 天竜浜名湖鉄道「二俣本町駅」から徒歩約10分 東名高速道路を利用する場合・・・浜松IC (経路) 車で約35分 新東名高速道路を利用する場合・・浜松浜北IC (経路) 車で10分 |
二俣城址は、乱世を生き抜いた徳川家康公ゆかりの地です。是非お越し下さい。